JUFA 全日本大学サッカー連盟

全日本大学選抜
全日本大学選抜対U-19日本代表候補 トレーニングマッチレポート、コメント
2016/03/14
 3月9日、全日本大学選抜はU-19日本代表候補と30分×3本のトレーニングマッチを行いました。

 トレーニングキャンプ最終日の仕上げとしてトレーニングマッチに臨むU-19日本代表候補と、今日が初めての顔合わせとなる全日本大学選抜。集合したばかりの状態とはいえ、年下の世代であるU-19代表に負けるわけにいかない全日本は、立ち上がりからトップ下の山口一真、両サイドの松木駿之介選手、野嶽惇也選手の突破を中心に積極的にU-19代表ゴールに攻め込みます。
 しかしU-19も次第にパスをつなぎはじめると、顔合わせしてすぐという全日本の連携ミスをついてチャンスつくります。11分には、ペナルティエリア正面からの小川航基選手からのシュートが決まりU-19が先制。全日本もその後、名古新太郎からのクロスを松本孝平が合わせる絶好のチャンスを迎えますが、これは惜しくもゴールならず、1本目は0-1とU-19にリードを許して終了しました。

 メンバーを入れ替えてきたU-19に対し、全日本はメンバーを変えずに2本目をスタート。押し気味に試合を進めますが、なかなか得点に結びつきません。全日本は2本目の18分に、GKも含めた全11選手を一気に交代。これで招集さえた全22選手がピッチの上に立つことになりました。
 チャンスが生まれたのはその交代直後のことでした。21分、FWの出岡大輝選手が倒されると、全日本がFKを獲得。これを、右サイドバックの小池裕太選手が直接左足でゴールに突き刺し、1点を返します。その後も全日本は、出岡、ジャーメイン良の2トップを中心にチャンスを作りますが、追加点を奪うことはできず2本目は終了。

 メンバーを変えずに迎えた3本目も、先にチャンスをつかんだのは全日本でした。9分、CKからのボールを中野誠也がキープして落とすと「あとは当てるだけだった」という、ジャーメインが右足で押し込んでゴール。全日本が逆転に成功します。ジャーメインはその後も決定的なシュートチャンスをつくりますが、追加点にはならず、そのまま試合終了。急造のチームながらも年上の意地を見せた全日本が、最終スコア2-1でU-19代表候補に勝利し、10日からのマレーシア遠征に旅立つことになりました。


【全日本大学選抜・監督、選手コメント】

■宮崎純一監督

 今日初めて集まってやった試合にしては、それぞれのストロングポイントが出たのではないかと思います。そこが、今日の試合のいちばんの目的。そういう意味では、いい試合ができた。もちろん勝敗も大事ですが、そういう部分を出したうえでの勝利というのは意味があると思います。
 ただ今日の試合は、選手たちがどうコミュニケーションをとっていくが非常に難しい試合だったと思います。3年生にとってみれば、後からきたうえに1、2年生と一緒にやるという遠慮もあるでしょう。もともと全日本にいた1、2年生にとってみれば、人数は少ないけれど上級生だし、といった部分はあったと思います。
 けれど同じピッチの上でサッカーをすると、割りきってできたという意味では、非常にいい機会になったと思います。この試合をきっかけに、海外遠征の期間をかけてチームとしてまとまればいい。


■小池裕太選手(流通経済大学・1年・DF)

 相手は世代別代表ですが、自分たちのほうが年齢が上ということもあるし、大学代表としての日の丸もつけているので、絶対に負けないという気持ちで試合に臨みました。
 今日の試合では、アップから自分たちで盛り上げることができていたので、いい流れで試合に臨めたと思います。新しいメンバーも加わったうえでのチームで、起点となると思ったのは出岡(一輝・関西学院大学・3年)くん。出岡くんに(ボールが)入った時に、サイドバックが高い位置をとって上がっていければ、チャンスになると思いました。
 得点シーンについてはGKの重心が逆になっていたというのもあったし、時間もよかった。狙いどおりのゴールでした。
 (デンソーチャレンジ)宮崎大会は正直、自分で納得のいくパフォーマンスができていなかったので、マレーシア遠征メンバーには選ばれないと思っていました。そんな中でもメンバーに選んでもらったのだから、自分のプレーをどんどんアピールしていきたいと思います。

■ジャーメイン良選手(流通経済大学・2年・FW)

 相手はU-19代表だけど自分たちより年下です。1本目は0-1で負けていたけれど、勝たないといけない試合だと思っていました。とりあえず、結果が出てよかったと思います。先発で出ていた松さん(松本孝平)は全然やれていたので、自分が入った時もボールを収められれればリズムは出ると思って、そこだけを意識していました。
 ゴールシーンは、中野誠也がキープして落としてくれたので、自分は当てるだけでした。むしろその後のチャンスを決めておかないといけなかった。ファーストタッチはうまくいってGKを外せたのに、シュートで力が入りすぎてしまった。ディフェンスが来ているかと思ってシュートを浮かせたのですが、狙いすぎました(笑)。ただ、なんだかんだいって3試合連続で点を取れているので、気分的にはいいですね。
 FWなのでマレーシア遠征では、結果、得点がいちばんだと思っています。今回は松さんというFWが入りました。、松さんには松さんのいいところがあると思うけれど、自分にも松さんにはないスピードとか、違ういいところがあると思うので。そこを意識して、前を向いて勝負する回数を増やしていきたいと思います。


■宮地元貴選手(慶應義塾大学・3年・DF)

 チームとしては集まったばかりだったので、自分ができることは声を出したり、コミュニケーションをとることだと意識してプレーしました。そこはできたと思うのですが、個人のプレーとしてはうまくいかない部分もありました。失点シーンは、自分相手FWの対応に手こずってしまい、対応しきれなかったところでもあります。自分がもう少ししっかりしていれば、あの失点はなかった。そこは反省点として、今後につなげていきたいと思います。
 最初は押し込めたと思うのですが、次第に相手のパスワークに対して、どこでプレスに行くのかなど、組織的な守備がチームとしてできない部分がありました。そこは今後、話し合っていきたいと思います。
 自分たちが入ってチーム力が落ちるようであれば、自分たち3年生が入った意味がない。今まで以上に全日本大学選抜のレベルを上げなければいけないと思っています。そこは最上級生として、責任をもってチームをまとめていきたいです。課題としては、今日の試合でもあったように、まずは個人のプレーを充実させないといけない。チームが勝利するために、個としてしっかり成長したいと思います。


■米原祐選手(関西学院大学・3年・DF)

 相手(U-19代表)は、ひとりひとりの技術力が高いと感じました。自分たちにとっては下の代ではありますが、怖さという部分はあったと思います。時間も短かったので要所要所でつぶしていければと思っていたので、今日は無失点という形で終われてよかった。(コンビを組んだ)鈴木(準弥)選手はすごく声を出してくれるのでやりやすかったし、これからもっと連携をとって、ディフェンスラインとしてまとまってやっていければと思います。
 今日は、下級生の選手たちが盛り上げようとしているのを見て、頼りになると思っていたので、自分もそれに負けないようにコミュニケーションをとってやっていきたいと思っています。あとは守備の要として、これからもまず体を張っていくという部分でチームに貢献していきたいです。
 マレーシアでは、異国という状況の中でのコンディションづくりなどもあると思うのですが、そういう部分もひっくるめてやれないとサッカー選手として成長することはできない。だから、まずはどんな状況でも対応をすること。その中で、勝負にこだわるとか、ポジションを勝ち取るといったところを、この海外遠征の中で意識してやっていきたいです。あとは日韓戦に向けていい準備ができるように、チームとしてまとまっていきたいと思います。


■野嶽惇也選手(福岡大学・3年・MF)

 自分としては全日本選抜に呼ばれるのが初めてで、今日は持ち味を出せなかったというのが率直な感想です。自分の持ち味は裏に抜け出すプレーやドリブルでの力強さなのですが、そこがまだまだでした。相手も前からとりにきたし、やりにくさはありました。今日は本当に難しくて……ただ、チャンスをもらえたので、これからコミュニケーションをとってやっていかないな、と思っています。
 今年からはボールを簡単に失わないということをテーマにしていていて、宮崎大会ではそうした仕掛けを多くできたという手応えはありました。そうしたところを評価されてこのチームに呼んでもらったのではないかと思いますが……。
 マレーシア遠征では、日韓戦に向けてチームとしていい方向に行けるように成長したいと思っています。うまい人の中でやれるということで、多くのことを吸収できればいいかなと思っています。


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http://www.jufa.jp/news/news.php?kn=490

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