JUFA 全日本大学サッカー連盟

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第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州) 第3戦(vsマレーシア)マッチレポート
2015/07/07
 ユニバーシアード日本男子代表のファーストラウンド第3戦の対戦相手はマレーシア。グループCで唯一2戦全勝している日本は、この試合に勝てば自動的に首位でのファーストラウンド突破が決まります。

 マレーシアとは、前回・カザン大会でも対戦しており、その時は4-0のスコアで圧勝しました。神川明彦監督も、これまでのマレーシアの戦いぶりから「規律のあるいいチーム」と警戒を緩めないながらも「ブラジル戦のように、相手にキープされることはないだろう」と主導権を握る戦いになることを予想していました。

 その予想どおり、試合は立ち上がりから日本が圧倒的にボールを支配する展開となりました。今大会初スタメンの木本恭生選手と奥山政幸選手のボランチが積極的に前に顔を出してボールをキープし、マレーシアの中盤にはほとんどボールを触らせません。9分には、やはりこの試合初スタメンの岡佳樹選手がヘディングシュートを放って決定的なチャンスを作りますが、相手GKのスーパーセーブでゴールならず。しかしその後も、日本はピンチらしいピンチもなく、速いパス回しと湯澤聖人選手、室屋成選手の両サイドバックが積極的に攻撃に絡んでマレーシアゴールを脅かします。

 25分には、今日は右サイドの位置に入っていた澤上竜二選手が、「前で岡(佳樹選手)が入ってくれて、自分のところにスペースができた」と、ゴール前の少し引いた位置で縦パスを受けて左足を振り抜いて日本が先制点をあげます。日本はその後も、40分に左サイドの小林成豪選手から室屋選手とつないでチャンスを作り、42分に長谷川竜也選手と岡選手のワンツーと、次々とマレーシアゴールに襲いかかります。耐えられなくなったマレーシアは、42分に早くも交代のカードを切りますが、状況は変わらないまま。前半終了間際の45分には、左サイドバックの室屋選手からのクロスに澤上選手がヘディングシュートを叩き込んで、2点目をマーク。日本が2-0とリードを広げて前半を折り返します。

 後半に入ると、日本は交代出場も含めて3試合連続出場の小林選手を下げ、端山豪選手を投入します。一方、2点差をつけられたマレーシアは前半に比べてプレスを厳しくし、当たりを強めてきました。そんな中、日本は54分、57分と立て続けにCKのチャンスを獲得し、端山選手から木本選手、また田上大地選手が合わせるなどしてシュートを放ちますが、いずれもGKの好守に阻まれゴールとはなりません。58分にも長谷川選手、奥山選手とつないで澤上選手がダイレクトで合わせてハットトリックを狙いますが、これはわずかに枠の外。

 しかし65分、端山選手の左CKから田上選手が折り返し、最後は木本選手が頭で押し込んで3点目をあげます。

 その後も日本が優勢にゲームを進め、69分には木本選手と交代したばかりの重広卓也選手が抜け出し、フリーの長谷川選手にパスを送りますが、長谷川選手のシュートはゴールならず。73分には端山選手、83分には岡選手とシュートを放ち、さらなる追加点を狙います。しかしながらゴールを決められずアディショナルタイムに突入。このまま試合終了かと思われた90+2分、右サイドに開いてドリブルで仕掛けた長谷川選手が、そのままゴール前にドリブルで切れ込みシュート。これがゴール左隅に決まり4点目。ほどなくタイムアップの笛が鳴り、日本が4対0という大差でファーストラウンド最終戦に勝利し、グループC首位でファーストラウンド突破を決めました。

 最終戦こそ大差で勝利を収めたものの、決して楽な試合ばかりではなかったファーストラウンド。しかし神川監督は「怪我人0、警告0で、逆転勝利あり、1点差を守っての勝利もあり、バラエティに富んだ戦いができた。理想的だと思う」と満足顔でした。今日は1、2戦目に出た選手を休養させ、怪我で出遅れていた木本選手以外の全員に1試合以上を経験させていい状態で決勝ラウンドに進めるのも好材料です。
 準々決勝の対戦相手はグループB2位のフランス。奇しくも、前回のカザン大会の準決勝で敗れた相手です。そのときはPK戦で敗れましたが「PK戦はしっかりと準備して、これまで全部勝ち続けてきた」と神川監督。前回大会のリベンジを期待したいところです。

 決勝ラウンド1回戦、準々決勝のフランス戦は7月9日16時半より、Mokpo International Football Center Second Stadiumで行われます。