12月1日(月)に2025年 第5回 『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』をオンラインにて開催いたしました。
全日本大学サッカー連盟(JUFA)審判部会では、継続的な学生審判員の育成を目的に、これまで本連盟主催の各種大会にて審判割当を行ってきた全国各地域の学生審判員を『JUFA REFEREE SELECT』として招集し、オンラインにて定期的なセミナー(『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』)を開催しています。
今回のセミナーでは、11月に開催された「アットホームカップ2025 第23回インディペンデンスリーグ全日本大学サッカーフェスティバル(以下、「Iリーグ」)、「第9回全日本大学サッカー新人戦(以下、「新人戦」)の振り返りを実施しました。
Iリーグ、新人戦は多くの選手やスタッフにとって貴重な公式戦の試合機会の提供の場であり、育成、成長の場であると位置付けられているように、審判員にとっても新たな審判員の発掘(リクルーティング)及び育成、成長の場として大切な大会となっています。
実際にこの大会をきっかけとして、その後経験を積み重ね成長した審判員の中から、より大会としての競技レベル、強度が上がる「デンソーカップチャレンジサッカー」や「総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント」、「全日本大学サッカー選手権大会」に多数の審判員が選出されております。
先日のIリーグ及び新人戦では、全国9地域よりそれぞれ推薦を受けた審判員の中から選出された審判員を大会審判員として割り当ていたしました。寝食をともにしながらの宿泊研修型として活動し、インストラクター指導のもと事前研修や毎日の振り返りも実施して試合に臨みました。大会を迎えるにあたって実施した競技規則テストや事前のフィジカル面への取り組み、試合を迎えるための準備という面においては一人一人の意識レベルの差が顕著に現れる様子が見受けられたと報告が行われました。
より審判員としてレベル向上、人として成長していくためには、『JUFA REFEREE SELECT』に属しているという自覚や責任を一人一人がより強く持ち、競争意識も高めていくことが重要になります。
映像クリップディスカッションでは、複数の映像を用いて、主審の職務、副審の留意点を整理しました。副審は常にラインキープを精密に、またピッチのラインを踏まずにステップを踏むことなど基礎的な部分にまだまだ詰めの甘い部分が見られました。主審の職務については、試合の場面場面において何を考えてどのような対応が適切なのかという点を、試合時間全体の管理や得点後のプレーの再開までを具体例に整理しました。担当する試合で求められることを汲み取り、試合に合わせる柔軟性も同時に求められます。
以前行われた大会で集計された審判員のトラッキングデータを参考に、フィジカル面で良いパフォーマンスを発揮できている審判員とそうではない審判員の差が激しいことについても紹介があり、それらは日々のトレーニングが大きく影響することからトレーニング強度に関する指導が行われました。いかに高い意識を持ちながら、試合に向けて逆算したトレーニングを日々行えるかが安定したパフォーマンスに繋がります。
最後に、「ASTRO SPORTS presents 2025年度 第74回 全日本大学サッカー選手権大会(以下、「インカレ」)」(12月6日よりすでに開幕)に向けて、十分なトレーニング、体調管理等の事前準備を各自がしっかりと行い、大会にふさわしい審判員として試合に臨めるように全体で確認し士気を高めました。
今後も継続的な学生審判の育成を目的に、様々なテーマのもと定期的なセミナーを開催していきます。
【インストラクターからのコメント】
辛島宗烈 全日本大学サッカー連盟審判部会員
今回のセミナーではIリーグと新人戦の振り返り、インカレに向けての事前研修を行いました。振り返りでは各大会を担当したインストラクターより事象について共有をした後、インカレでも起こり得る共通の課題として「試合の終わらせ方」、「ゴール前でのポジション争いに関する視野の確保」について、映像を用いて説明を行いました。良い準備をして大学生の集大成となるインカレの成功に繋げて欲しいと思います。
【審判員からのコメント】
佐々木就将 2級審判員(一般財団法人関東大学サッカー連盟/順天堂大学)
インカレに向けて、大きな位置付けとなる研修でした。直近に開催されたIリーグや新人戦を振り返りながら、映像を用いて審判チームとして、どのような対応が求められるか整理しました。体調管理とトレーニングに努め、集大成となる大会に向けて、注力していきます。