JUFA 全日本大学サッカー連盟

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【報告】2025年第2回『JUFAREFEREESELECTSEMINAR』
2025/07/07
6月26日(木)に2025年 第2回 『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』をオンラインにて開催いたしました。

全日本大学サッカー連盟(JUFA)審判部会では、継続的な学生審判員の育成を目的に、これまで本連盟主催の各種大会にて審判割当を行ってきた全国各地域の学生審判員を『JUFA REFEREE SELECT』として招集し、オンラインにて定期的なセミナー(『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』)を開催しています。

今回のセミナーでは、これまで継続的に実施している各地域内での活動報告をまず行い、その後、9月に開催予定の『2025年度 第49回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント(以下「総理大臣杯」)に向けた取り組みとして2つの試合映像をもとに映像クリップディスカッションを実施しました。






1つ目の映像では、審判員の役割がテーマとして取り上げられました。審判員は、試合中、競技規則を遵守し施行する必要がありますが、それに加えてサッカーの素晴らしさや魅力を高めるという役割も担っています。具体的には、選手や指導者、観客が何を必要とし、求めているのかサッカーの競技規則を逸脱しない範囲で考え笛を吹かなければなりません。競技規則の遵守・適用に加え、選手・観客・指導者にとっての魅力や楽しさを考慮しながら笛を吹く重要性を再確認しました。


2つ目の映像では、カード(懲戒罰)を提示した後のマネジメントについて学びました。カードを提示する際や提示した後の審判員の些細なジェスチャーや言動が起因となり、選手や指導者の気持ちを高揚させ試合をコントロールするのが困難になってしまう場合があります。まずは審判員がその場の雰囲気に流されることなく、冷静に自分自身をコントロールした上でその状況を俯瞰的に見て、今何が必要なのかを判断する必要があります。選手や指導者とコミュニケーションを取ることは試合をマネジメントする上で重要な要素の1つではありますが、必ずしもいつもそれが良いマネジメントに繋がるとは限りません。状況次第では、あえて選手や指導者と会話をすることなく毅然とした態度で接することも時には必要であり、それもまた試合をマネジメントする上で重要な要素の1つであることが指導されました。


最後には、JFA「熱中症対策ガイドライン」、「サッカー活動中における落雷事故防止対策について」を基に、有事の際、現場で迅速かつ適切に行動ができるよう、ガイドラインの再確認を行いました。夏場は特に熱中症や落雷が発生する危険性が高くなります。選手等の安全を守るのも審判員の重要な責務であり、その為には日頃からの備えが重要であるということを改めて全体で確認しました。


今後も継続的な学生審判の育成を目的に、様々なテーマのもと定期的なセミナーを開催していきます。


【インストラクターからのコメント】

柳岡拓磨  全日本大学サッカー連盟審判部会員

2025年第2回目のJUFA REFEREE SELECT SEMINARをオンラインにて開催しました。総理大臣杯へ向けた取り組みとして、映像クリップを用いたディスカッションを行いました。アドバンテージの有無も含めた判定の考慮事項とその後のマネジメントに着目し、積極的な議論を行うことができました。競技規則の整理に基づきながら、審判員として表現するべき姿を学修することができたと思います。また、審判員自身の安全を保つための取り組みも紹介し、総理大臣杯へ向けた個々の取り組みの重要性を再確認しました。大会成功のために、全国各地での審判員の取り組みに期待します。


【審判員からのコメント】

永井郁充 2級審判員(一般財団法人関東大学サッカー連盟/城西大学)

今回のセミナーでは、審判員としての役割や試合運営に必要なマネジメント力について多くの学びがありました。競技規則に則りながらも、選手や指導者、観客の求めることを理解し、的確な判断を下すことの大切さを再認識しました。カードを提示した後の選手への接し方や態度が試合の流れに与える影響についても具体的な映像を通じて学ぶ事ができ、自分が同じ状況に出会ったときに冷静な自己コントロールと状況判断をする事ができるか、考えさせられました。さらに、熱中症や落雷といった緊急時の臨機応変な対応が求められることについても再確認し合い、選手の安全を守る責任の重さを感じました。これから試合を担当する中で、熱中症になる選手・チーム役員や、悪天候などで試合催行の可否を判断する場面に出会ったときに、この学びを活かし、安心安全、そして円滑な試合環境作りに努めていきたいと感じました。