JUFA 全日本大学サッカー連盟

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【報告】2025年第4回『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』
2025/10/10
9月30日(火)に2025年 第4回『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』をオンラインにて開催いたしました。

全日本大学サッカー連盟(JUFA)審判部会では、継続的な学生審判員の育成を目的に、これまで本連盟主催の各種大会にて審判割当を行ってきた全国各地域の学生審判員を『JUFA REFEREE SELECT』として招集し、オンラインにて定期的なセミナー(『JUFA REFEREE SELECT SEMINAR』)を開催しています。

今回のセミナーでは、9月に開催された「2025年度 第49回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント(以下、「総理大臣杯」)」の振り返りと大会期間中に実施したフィールドワークに関する報告が実施されました。






総理大臣杯では大会全31試合の審判員を全て学生審判員が担当いたしました。大会を通じてのテーマであった「選手の安全性への配慮」や大会前研修で取り上げられた「スポーツインテグリティの確保」を十分に意識した上で大会に臨み、「大会を成功に導く」という最大の目標を達成することができました。

一方で、KI(「Key Incident」の略で試合を左右する重大な出来事や事象を表す)を見逃してしまった、もしくは適切な判断ができなかったケースがあり、期待された判断ではない、勝敗に大きく影響を与えてしまうような判断があったのも事実で、それらに関する振り返りも行われました。起きてしまったミスは取り返すことができませんが、同じミスを繰り返すことがないよう、次回以降への課題として一人一人がしっかりと自己分析を行い、次に活かすことが求められます。

また、ピッチ上だけではなく、ピッチ外における審判員としての立ち振る舞いについても振り返りを行い、「全国から選抜された」、「全国を背負っていく」立場であるということを強く認識した上で、一つ一つの行動に責任を持ち、行動していかなければいけないということを改めて指導されました。

今回のフィールドワークでは、「その土地を知る」という大きなテーマのもと、限られた時間の中で大会開催地となった宮城県、岩手県の自然や歴史、文化を体感できるような各所をグループで訪問し、それを肌で感じてきました。ただその土地を訪れて審判活動を行うだけではなく、その土地の魅力や背景を理解し、自らの感性を豊かにすることで、人間性や社会性を磨くことができ、結果としてそれが審判員としての成長にも大きく繋がると考えています。そして、このような活動を通じ、仲間とともに考え、行動し、自ら学びを得る姿勢を養うことは、審判員としてだけではなく、一人の人間として「自立する」ための重要な要素ともなり得ます。

今後も継続的な学生審判の育成を目的に、様々なテーマのもと定期的なセミナーを開催していきます。








【インストラクターからのコメント】

大柿拓馬 全日本大学サッカー連盟審判部会員

今回のセミナーでは、フィールドワークの発表並びに総理大臣杯の振り返りを行いました。課題として大会開催地である「宮城/岩手を知る」というテーマを与え、フィールドワークを実施し、各グループにおいてプレゼン資料を作成し学生に発表いただきました。インターネットやSNSの普及したこの時代に現地でしかわからないこと、体験しなければわからないこと、そしてそれを伝えるという一連を通して、学生は様々な学びを得られたと思います。
総理大臣杯の振り返りでは、現地で起こった様々な事象について各インストラクターから指導をいただきました。特にSNSの使い方やインテグリティに関しては総理大臣杯参加審判員以外にもより理解を深めるべく講義を行いました。JUFA REFEREE SELECTとしては決して試合だけをしていればいい、というところではなく、研修実施にあたり事前の準備や運営の方々、そしてチームなど、様々な関わる人や想いがあって成り立っている、というところを今一度伝えられたらと思います。今回のようなグループワークをはじめとして様々な面からの学生審判育成を今後も行っていきます。


【審判員からのコメント】

出倉一渉 2級審判員(北信越大学サッカー連盟/福井大学)

今回のセミナーでは、総理大臣杯の振り返りと大会期間中に行われたフィールドワークの報告が行われました。総理大臣杯の振り返りでは、On the Pitchで全力を尽くすだけでなく、Off the Pitchでの振る舞いに対しても、より一層緊張感を持つべきであると感じました。審判員としてだけでなく、一人の人間として、一つ一つの行動に対して責任を持つと同時に、常に周囲から見られているという意識を持つ必要性を再確認しました。また、「JUFA REFEREE SELECT」の意義を一人一人が再認識するきっかけとなりました。
フィールドワークの報告では、それぞれのグループが訪れた場所についての報告がありました。それぞれが設定したテーマに沿って学習を進めており、その土地でしか味わえない雰囲気を伝えてくれました。報告を通して、自然の怖さや力強さなどを改めて感じ、審判員として、怖さに対して「備えること」や自然のように「自信・力強さ」などを出していこうと思いました。
今後は大学選手権に向け、今大会で得た学びや課題をしっかりと振り返り、各自が気を引き締めて最高の準備を整えることが必要です。私自身も技術の向上はもちろん、人間としての成長を続けながら、大会に貢献できるよう努力を重ねていきたいと思います。