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【第29回ユニバーシアード競技大会(2017/台北) 準々決勝戦(vsイタリア)マッチレポート(監督・選手コメント)】
2017/08/27
 『第29回ユニバーシアード競技大会(2017/台北)』はファーストラウンドを終え、トーナメント戦がスタート。日本は8月25日(木)、準決勝進出をかけてイタリアと対戦した。

 イタリアは過去に3回の優勝経験があり、日本とは6度対戦している強豪だ。対戦成績は2勝4敗で、2勝はいずれも決勝戦での対戦で、日本がイタリアを下して優勝している。逆に決勝以外での対戦では日本が4戦全敗。6戦のうちPK戦にまでもつれこんだことが3回と、日本にとってはまさに因縁のライバルともいう相手だ。

 宮崎純一監督は、「おそらく相手はひいてブロックをつくってくるだろう」と予測。「前回の光州大会で、そのカテナチオを崩せずにPK戦に突入したという反省があったので、ボールをしっかり回せてタイミングよく縦につけられる選手。背後のスペースがなくてもスルーパスを受けてシュートまで持ち込める特徴のある選手」をスタートメンバーに選んだ。その狙いが的中したのは、開始わずか1分のことだった。ゴール前に抜け出したジャーメイン良を、イタリアのDF、3番・TAINO Marcoが背後から倒して退場に。イタリアの猛攻撃も主審の判定は覆らず、イタリアは残り90分近くを10人で戦うことになった。
 日本はこのファウルでフリーキックを獲得。「あのコースはいつも決めている」という小池裕太選手が左足で直接フリーキックを沈め、日本が先制する。混乱が続くイタリアに対し、日本は10分、名古新太郎の右コーナーキックに、菊池流帆が頭で合わせて追加点。早々にリードを2点差に広げる。

 イタリアは12分、早くもひとり目の選手交代をして局面の打開を図るが、数的優位に立った日本の勢いは止まらない。16分、重廣卓也選からのパスを受けた脇坂泰斗選手がカットインして放ったシュートは、GKの手を弾きながらも右隅に決まり、日本が3点目をあげる。その後も、正確なパスワークに加えて両サイドバック、名古のドリブルなどで積極的に攻撃を仕掛け、試合はほぼ日本のワンサイドゲームに。イタリアはコーナーキックに逃れるのが精一杯という状況となる。

 40分には、ディフェンスラインから展開されたボールを戸嶋祥郎選手がキープ。相手の密集地帯を縫うような、狙いすました左足のシュートで試合を決定づける4点目を挙げる。さらに前半終了間際の44分、「相手のディフェンスは3枚なので、逆サイドは対応できないだろうと思って準備をしていた」という脇坂が、右サイドから流れてきたこぼれ球に詰めてダメ押しのゴール。5-0という、予想以上の大量得点で前半を終えた。

 後半に入るとイタリアはふたりの選手を一気に交代するが、試合は依然として日本が主導権を握る展開のまま。52分には、重廣の浮き球に、ジャーメインが走り込んで6点目。この失点で完全に戦意を喪失したイタリアに対し、日本も高い位置でボールをキープするも展開は次第に停滞ムードに。その後はセーフティーなボール運びを意識しつつも、次戦を見据えた選手交代などで残り時間コントロールし、6-0の大勝でタイムアップの瞬間を迎えた。

 「この大会で、我々は決勝以外では負けているという星勘定。まずは結果を残すというのがテーマだった」(宮崎監督)という日本にとっては、予想外の圧勝となった。シュート数は日本が15に対して、イタリアは1。退場者を出したとはいえ、90分を通してイタリアにほとんど何もさせることなく終えた試合。2005年のイズミル大会以来、12年ぶりとなる勝利を収めた日本だが、大量得点の余韻に浸ることなく「引き締めてしっかり準備をしていきたい」(脇坂)。


 準決勝の対戦相手は、2度の優勝経験のあるウクライナを下したメキシコ。ユニバーシアードでの対戦成績は2勝1敗と日本が勝ち越している。しかし、いちばん最近の対戦が2007年のタイ大会で、実に10年ぶりの試合となる。それだけにデータが不足しているのが実情で、展開が予想しにくい試合となりそうだ。準決勝は27日(日)の19:30(日本時間20:30)キックオフで行われる。


【監督、選手コメント】


■宮崎純一監督

 イタリアは伝統のあるサッカー王国です。この大会でも決勝以外は我々が負けるという星勘定でしたので、まずは結果を残すというのが我々のテーマでした。開始早々に退場者を出すという、相手にとっては不運な状況もありましたが、そこできちっと結果を出して勝利をものにできたことは、チームにとって非常に大きい成果だと思います。
 今日は、おそらく相手がひいてブロックをつくってくるだろうと予想していました。前回の光州大会で、そのカテナチオを崩せずにPK戦に突入したという反省があったので、ボールをしっかり回せてタイミングよく縦につけられる選手。背後のスペースがなくてもスルーパスを受けてシュートまで持ち込める特徴のある選手を配置しました。
 相手の退場につながったジャーメイン選手のプレーもそうです。彼のスピードなら、間のスペースも後ろのスペースもない中で、ターンしただけで相手を外してシュートまでもっていくことができる。それは起用の意図が出た部分だと思いますし、そこにパスを供給できる選手もいたので、どこからでもボールを入れられる、という部分もありました。
 イタリアは何試合か見る機会があったのですが、左サイドから突破して得点するシーンが非常に多かった。そこで、対応する右サイドバックに、ディフェンスでリーダーシップをとれる鈴木選手を配置しました。今回のメンバーの中で、サイドバックの本職は岩武選手だけなのですが、岩武の疲労、出場時間をセーブするという意味も含めてかわりができる選手というところで、鈴木を抜擢しました。ビルドアップの起点としても意図を組んだプレーをしてくれたと思います。
 準決勝では2大会ぶり、深セン以来の決勝に全員がいけるよう、万全の体制で臨みたいと思います。誰が出ても、全員が自分の持ち味を出せるパフォーマンスをしてくれれば、いい試合ができると思います。


■脇坂泰斗(阪南大学・MF・4年)

 今日のイタリアは強い相手だということはわかっていたので、チームとしても個人としても気を引き締めて戦うことを心がけていました。
 今日は(ボランチではなく)左サイドでの出場でしたが、ポジションがどこであれ、自分のよさ、アクセントを出そうと考えていました。攻撃の部分やタメのところは、ポジション関係なく出せます。左サイドですが中に入ったり、ボランチやFWとのかかわり合い、自分が背後に出るところであったりと、やることはたくさんあります。自分が何をしたらいいのか考えてやっていました。
 1点目は、所属大学(阪南大学)でも一緒にプレーしている重廣選手からいいボールがきました。自分の思っていることと重廣選手の考えていることが一致して、生まれたゴールだと思います。ロングシュートという選択肢もあったのですが、GKが大柄だったしいいGKだと聞いていたのと、ディフェンスがブラインドになっていたので、しっかりとボールを運んで流し込むようなイメージでシュートしたら入りました。2点目は、相手のディフェンスラインが3枚だったので、逆サイドは対応できないだろうと思って準備はしていました。こぼれにうまく反応できてよかったです。
 こういう展開になると、みんなもっと点をとりたい気持ちが出てきます。怪我をしないように、けれど狙うべきところは狙うという部分は向こうへの礼儀でもあるから、難しいところではありました。大量得点のあとで少し緩んでしまう部分もあると思いますが、明日のトレーニングなりミーティングなりで引き締めて、次に向けてしっかり準備をしていきたいと思います。


■小池裕太(流通経済大学・DF・3年)

 やる前は強い相手だと聞いていました。しかもこの大会ではずっと勝てていない相手なので、試合前はピリピリしていたのですが、ジャーメインのプレーがあって、そこから得点できたことで雰囲気が変わりました。先制点をとってからは緊張がほぐれて、自分たちの試合になったのかな、と思います。
 得点となったフリーキックは最初、脇坂から「自分がいっていい?」と言われたのですが、このコースは自分がいつも決めていたところで自信があった。「いや、自分に蹴らせて」と断ったので、決まってよかったです(笑)。
 個人的にもこの大会に合わせてコンディションを調整してきたし、この大会に賭ける想いは強い。世界大会ということで、みんなも集中していると想います。次の試合に出場できるかどうかわかりませんが、出られたらチームのために全力で、出られなくてベンチからチームのために貢献したい。そして、チャンスがあればもう1点くらいフリーキックから得点を狙いたいと思います。


■菊池流帆(大阪体育大学・DF・3年)

 セットプレーは自分の強みなので、イタリア戦ではそれをゴールで示せてよかった。コーナーキックの多い試合だったので、「これは決めないといけないな」と思っていました。相手のマークをうまく外せて、しっかりと叩けたことがゴールにつながりました。
 この大会ではチームがいいサッカーをできているので、まずはチームとして優勝できる力があると思っていますし、個人的にもいい感じに体が動けています。またビルドアップは自分の課題の部分。この大会でしかチャレンジできない部分もあるので、どんどんやっていきたい。昨日は縦パスを狙ったりもしました。
 この大会は、これから自分が世界でやっていくためのステップ。最終的にはここが通過点になるかもしれませんが、いい経験になればと思っています。

■坂圭祐(順天堂大学・DF・4年)

 正直、あれだけ引かれるとやりにくいですね(笑)。常に自分と(菊池)流帆がハーフウェーラインくらいにいあつぃ、いかにボランチに正確にパス出すか、みたいな形になっていました。普通の試合よりは安定したビルドアップだったと思いますが、展開的にはあれでよかったのかな、と。ボールを失わないという意味では。イタリアのカテナチオといえば有名なので興味はあったのですが、意外とスカスカでした(笑)。
 これまで対戦してきた相手は、フィジカル的に強い部分はあるものの、1対1になると(スピードが)遅い。セットプレーやクロスさえ気をつければ対応できるのかな、と思います。
 自分は身長がそう大きくないので、大柄な選手に競り負けないよう、1対1やヘディングの部分ではやられないようにしたいと思っています。



【試合結果詳細】
http://www.jufa.jp/news/news.php?kn=677

【フォトレポート】
https://goo.gl/photos/GsPSz5DmVYGiwW3r8

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