JUFA 全日本大学サッカー連盟

デンソーカップ
『第32回デンソーカップチャレンジサッカー 熊本大会』決勝・順位決定戦マッチレポート
2018/02/21
 2月18日(日)、『第32回デンソーカップチャレンジサッカー熊本大会』(通称:デンチャレ)は大会最終日を迎えた


◯7位・8位決定戦 東海選抜 2(1-0)0 中国・四国選抜

 試合は開始直後から東海選抜が前線からプレッシャーをかけてボールを取りに行く展開となった。試合が動いたのは28分。ディフェンスラインの5番・諏訪部徹から11番・榎本大輝へ繋ぎ、最後は9番・遠山拓民が右足で決めて東海選抜が先制する。一方、中国・四国選抜は前半でシュート1本と、思うように攻めることができない。
 後半も東海選抜がたたみかけた。開始から4分後の49分、左サイドで直接フリーキックを獲得した東海選抜はキッカーの8番・藤池翼が放ったキックに、9番・遠山がヘディングシュートを叩き込んでこの日2点目となるゴールを決めた。
 そのまま試合は終了し2-0で東海選抜が勝利。東海選抜が7位となり、敗戦した中国・四国選抜は8位という結果に終わった。


◯5位・6位決定戦 全日本大学選抜 3(3-1)2 北海道・東北選抜

 試合序盤は北海道・東北選抜が主導権を握り、ボールを展開。すると20分、北海道・東北選抜は14番・鈴木大貴が右サイドからゴール前へとドリブルで切り込み、そのまま右足でシュートを突き刺し、先制点を挙げる。しかしその2分後の22分、今度は全日本大学選抜が逆襲に移る。5番・山川哲史が右サイドの14番・紺野和也へとボールを展開。14番・紺野はそのままドリブルでゴール前まで突破をはかると、7番・安部柊斗にボールを送る。それを7番・安倍がダイレクトで押し込んで全日本が同点に追いつく。この1点で波に乗った全日本はさらに追加点を挙げる。39分、北海道・東北選抜の選手が右サイドからあげたボールを全日本の5番・山川が頭でカット。ゴール前に上がった浮き球に17番・井上健太が右足でシュートを突き刺す。全日本が勝ち越しに成功する。全日本は前半終了間際の44分にも、右サイドを突破した14番・紺野から17番・井上へと繋ぎドリブルで中央に進入。最後は11番・浮田健誠が右足で決めて3-1と2点をリードして試合を折り返した。
 北海道・東北選抜も52分に、7番・松尾佑介が左サイドからクロスボールをあげ、ゴール前中央にいた13番・吉野蓮が頭で合わせて1点を返し、3-2と1点差に詰め寄る。しかしその後、スコア動くことなく試合終了。初戦の敗戦を喫した全日本だったが、残り2試合に勝利し5位という成績に終わった。一方、敗れた北海道・東北選抜が6位に。PK戦では1勝1敗と、惜しい結果となった。


○3位・4位決定戦 九州選抜 2(1-0)0 関西選抜

 連日の試合の疲れからか、序盤はゆっくりしたペースで試合が展開された。それでも前半は九州選抜がボールを保持し、チャンスをつくる。37分には、九州選抜の18番・西村光明が左サイドをドリブルで駆け上がり、そのままミドルシュートを決めて先制点を挙げる。
 後半に入ると、1点を追う関西選抜がボールを支配し始める。しかし、九州選抜の堅い守備を崩すことができない。すると75分、九州選抜は自陣で取り返したボールを素早く前線へと放り込み、得点を狙い始める。そのそのカウンター攻撃で得たコーナーキックからのこぼれた球を、19番・前田翔吾が押し込んで追加点。2-0と関西選抜を突き放すと、危なげないサッカーで守りきり試合終了となった。
 この結果、九州選抜が3位入賞。関西選抜は前回大会からひとつ順位を下げ、4位という成績に終わった。


○決勝戦 関東B・北信越選抜 2(0-1)1 関東選抜A

 今大会の最後の試合となる決勝戦は、関東B・北信越選抜対関東選抜Aの「関東対決」となった。大会前の合同合宿で行った紅白戦では、1-1で引き分けとその実力は互角だ。しかし前半は関東選抜Aがボール圧倒的に支配し、テンポよくボールを動かす。ボランチの6番・鈴木徳真のパスを起点に中央、サイドを突破し、ゴールに迫る関東選抜A。試合がうごいたのは試合序盤の12分のことだった。右サイドバックの4番・岩武克弥が、縦パスをディフェンスラインとGKの間のスペースに落とすと、それに反応した18番・大橋祐紀がボールを押し込んで、関東選抜Aが先制する。対する関東B・北信越選抜は、序盤こそ10番・町田ブライトが突破を見せるが、次第に耐える時間が増え、結局関東選抜Aが1点をリードして前半を終了する。
 後半に入ると、関東B・北信越選抜、関東選抜Aともに選手を一気に交代。なかでも関東B・北信越選抜は、「相手の3-4-3に対して、ボランチ2枚が対応しきれていなかった」(関東B・北信越・川津博一監督)ことから、3人目のボランチ、8番・小野雅史を投入。システムを変更して中盤を厚くする。「なりふり構わないプレーをされたときに、前半のようなサッカーができなくなった」(関東A・小井土正亮監督)という関東選抜Aは、次第に押される展開に。そして75分、2番・安在達弥の右サイドからのクロスに9番・イサカゼインがダイレクトで合わせ、関東B・北信越選抜が同点に追いつく。さらに関東B・北信越選抜は80分、3戦連続スタメンで疲れの見える18番・氣田亮真に代えて17番・山岸瑠を投入。すると関東B・北信越選抜は一気にハイテンポなプレッシングサッカーに変容。しかし両チーム意地と意地がぶつかりあいで拮抗した戦いとなり、このままペナルティーキック戦にもつれ込むと思われた90+4分に劇的な展開が待っていた。関東B・北信越選抜は、コーナーキックのボールを奪ってからカウンター。11番・平川元樹の縦パスに反応した7番・小野原和哉がドリブルで一気に前線まで突破すると、そのままシュートを放ち逆転に成功する。間もなくタイムアップの笛が鳴り、アディショナルタイムに逆転弾を決めた関東B・北信越選抜が見事優勝した。
 関東選抜Aは連覇ならず。前回大会ではアディショナルタイムの逆転ゴールで優勝したが、今大会では同様の展開でゴールを決められ準優勝となった。関東B・北信越選抜は、この地域構成のチームとなってからは初優勝。関東選抜Bとしては2005年以来、東海・北信越選抜としては2008年以来の優勝となる。