JUFA 全日本大学サッカー連盟

インカレ
『MCCスポーツpresents 2023年度 第72回 全日本大学サッカー選手権大会』1回戦・マッチレポート
2023/12/09


 2023年度最後の大学日本一を決める、『MCCスポーツpresents 2023年度 第72回全日本大学サッカー選手権大会』が12月7日(木)に開幕した。


1回戦 全結果・トーナメント表







富士大学(総理大臣杯優勝/東北第2代表) 1(1-3)4 広島大学(中国代表)



 1回戦では、東北勢で初の全国制覇を遂げた夏の王者・富士大学(東北第2代表)が、中国代表の広島大学に大敗を喫した。広島大は開始早々の5分、縦パスに抜け出したに9番・瀬口廉太郎が先制点を決めると、25分にも14番・中村蒼が追加点を挙げ0-2とリードを広げる。総理大臣杯では少ないチャンスを確実に得点につなげた富士大らしく、35分には30番・本宮周東が前半唯一のシュートをゴールに流し込んで点差を縮めるが、その5分後にまたもや失点。後半はシュートを1本も打てないまま、広島大の中村にハットトリックを決められて1-4で初戦敗退となった。


関西学院大学(関西第3代表) 4(2-0)0 北海道教育大学岩見沢校(北海道第2代表)



 その富士大に総理大臣杯決勝で敗れ、準優勝の結果に終わった関西学院大学(関西第3代表)は、北海道教育大学岩見沢校(北海道第2代表)と対戦。関学大は立ち上がりから試合を支配すると16分と13番・村上景司、8番・佐藤陽太とつないで最後は14番・浦道翔が左足を振り抜いて先制。浦道は22分にもGKとの一対一を制して追加点を挙げ、関学大が2-0とリードして試合を折り返した。関学大は後半も危なげない試合運びで主導権を握り、終了間際の86分に浦道が胸トラップからシュートを突き刺してハットトリックを達成。さらに90+1分にも11番・望月想空がダメ押しの4点目をネットに突き刺して勝負あり。関学大が4-0で快勝した。


常葉大学(東海第2代表) 0(0-1)1 鹿屋体育大学(九州第2代表)


 昨年は東海勢に敗れて初戦敗退となった鹿屋体育大学(九州第2代表)。今年も東海勢の常葉大学(東海第2代表)との対戦となったが、鹿体大は32分に中盤でボールを奪うと16番・加藤大晟が独走。ペナルティーエリア内で出したパスに、7番・片山颯人が頭から飛び込んで先制点を挙げる。鹿体大はこの先制点を最後まで守り切って0-1で勝利。昨年のリベンジを果たし、2回戦へと駒を進めた。


日本大学(関東第4代表) 4(1-0)0 高松大学(四国第1代表)


 19大会ぶりの出場となった日本大学(関東第4代表)は高松大学(四国第1代表)と対戦。ボールを保持しながらもなかなか決められない日大だったが、前半終了間際の45+2分にコーナーキックを獲得すると、13番・阿部夏己のキックにファーサイドの14番・田中慶汰が左足で合わせて先制点を挙げる。すると後半は日大の攻撃力が爆発。58分に17番・平賀禎大、62分に25番・長谷川皓哉と立て続けにゴールを決めて高松大を突き放すと、81分にはゴール前の競り合いの中でペナルティーキックを獲得。これを32番・千葉武が決めてフィニッシュ。最後まで高松大に1本のシュートも許さず、4-0で日大が完勝した。


大阪学院大学(関東第4代表) 1(0-0)0 九州産業大学(九州第3代表)



 大阪学院大学(関西第4代表)は試合を優勢に進めながらも、九州産業大学(九州第3代表)に苦戦。しかし後半に入って攻勢を強めると、65分に決定機。左サイドから攻撃を仕掛けゴール前でチャンスを作ると、11番・関俊哉が切り返しで相手をかわしゴール右隅にシュートを突き刺す。このゴールが決勝点となり1-0で大院大が2回戦へと駒を進めた。


流通経済大学(関東第5代表) 2(0-0)0 札幌大学(北海道第1代表)


 北海道リーグ優勝の札幌大学と関東第5代表の流通経済大学の試合は、流経大が主導権を握りながらもゴールを割ることができず0-0のまま後半に突入。しかし61分、フリーキックのチャンスを得た流経大は、主将の7番・八木滉史がこれを直接決めて先制する。その4分後には、スローインから6番・中島舜が左サイドを切り崩してペナルティーエリアに侵入。そのまま右足シュートを突き刺して追加点を挙げる。札幌大は最後までシュートを1本も打つことができないまま2-0で流経大が初戦を突破した。


東洋大学(関東第6代表) 3(2-0)0 東海学園大学(東海第3代表)



 東洋大学(関東第4代表)と東海学園大学(東海第3代表)の試合は、開始早々にスコアが動いた。7分、東洋大は左からのクロスに18番・梅津凜太郎が頭で合わせ先制。その後はともにボールを大事にするチーム同士の対戦らしくがっぷり四つの展開となったが、42分にまたもや東洋大に決定機。2番・田頭亮太のパスに梅津が抜け出し、GKとの一対一を制して追加点を挙げる。東洋大は後半の79分にも7番・山岸楓樹がペナルティーエリア内で切り返して3点目をマーク。3-0で東園大を下した東洋大が2回戦進出を決めた。





福岡大学(九州第1代表) 2(2-1)1 四国学院大学(四国第2代表)



 昨年は夏・冬とも全国大会で初戦突破を果たせず「一戦一戦を全力で」(乾真寛監督)という福岡大学(九州第1代表)は、四国学院大学(四国第1代表)と対戦。立ち上がりから試合を支配する福岡大だったが、ゴールネットを揺らせないままスコアレスで後半へ。福岡大は10番・北條真汰を投入。すると60分、出場したばかりの主将・北條が18番・岡田大和からのパスに合わせて先制。さらに83分、福岡大は7番・橋本悠がフリーキックを直接決めて2-0とリードを広げる。なんとか一矢報いたい四学大もアディショナルタイムの90+7分、13番・河村太暉のフリーキックに30番・森本泰成が頭で合わせて1点を返す。しかし直後にタイムアップの笛が鳴り、2-1で試合終了。福岡大が「鬼門だった」という初戦を突破し2回戦へと駒を進めた。





 1回戦の結果、北海道勢と四国勢は2チームがともに敗れ初戦で敗退。昨年度大会では3チーム中2チームがベスト8まで残った東海勢も、初戦で2チームが敗れる結果となった。一方、昨年は3チームすべてが初戦敗退となった九州勢は、鹿屋体育大学と福岡大学の2チームが2回戦へと駒を進めた。また、日本大学と東洋大学の関東勢、関西学院大学と大阪学院大学の関西勢はともに初戦突破。波乱の続いた総理大臣杯、そして昨年大会に比べると、"順当"といえる結果となった。

 12月10日(日)に行われる2回戦では、東北・関東・東海・北信越・関西の王者に加え、関東・関西の上位チームがシード校として登場。多数の見応えのある対戦が予定されている。2回戦に勝利し、ベスト8に残るのははたして……。冬の大学王者を決める戦いは、まだ始まったばかりだ。