JUFA 全日本大学サッカー連盟

全日本大学選抜
ユニバーシアード男子代表トレーニングマッチ(vsジュビロ磐田)レポート
2015/06/23
 第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州)を10日後にひかえた、ユニバーシアード男子代表のトレーニングキャンプが22日から静岡県内で開始しました。
 選手たちは静岡県内に集合後、すぐにトレーニングマッチを行うため磐田市内に移動。大会初戦の相手であるイランを想定した、ジュビロ磐田との試合に臨みました。

 立ち上がりは相手にボールをキープされ、ゴールキックミスからピンチを迎えることもあったユニバ代表でしたが、冷静に対処し相手にゴールを許しません。中盤で次第にボールを奪う回数が増えると、左サイドの小林成豪選手、髙橋諒選手らを中心にチャンスを作り始め、12分には小林選手の突破から和泉竜司選手、17分には呉屋大翔選手のミドルシュート、21分には小林、髙橋選手がつないで最後は長谷川竜也選手と、何度となくチャンスをつくり出しますが、なかなかゴールに結びつけられません。給水タイムの後に、再び相手にリズムをつくられますが、30分を過ぎるころには再びユニバ代表がボールを奪いゴール前へ。長谷川、和泉、呉屋とつないでシュートを放つも、GKがファイセーブ。前半終了間際の45分にも和泉選手のヘディングでゴールを狙いますがシュートはわずかに外れ、前半は無得点のまま折り返します。

 メンバーをがらりと変えて臨んだ後半は、53分に右サイドを崩されて失点。さらにその5分後の58分にも、GKのプレーがファウルと判定されて相手にPKを献上してしまいます。GK前川黛也選手は、相手のPKを弾くもののボールはそのままゴールに入り、0-2に。しかしその後はユニバ代表も、左サイドの端山豪選手、ボランチの松下佳貴選手を中心にボールを奪い、澤上竜二選手、岡佳樹選手の2トップがアグレッシブにゴールを狙いますが、相手の堅い守備を崩すことができません。終盤には右サイドバックの湯澤聖人選手が果敢なオーバーラップでチャンスを作りますが、結局無得点のまま試合を終えることとなりました。

 試合終了後は、大会の決勝トーナメントを想定してPK戦の練習を実施。ユニバ代表は2人目の室屋成選手がシュートを外すものの、相手も2人目が失敗し、そのままサドンデスに突入。GKの前川選手が7人目の選手のシュートをストップし、PK戦は終了。ユニバ代表は、キャンプ1日目のトレーニングを終了しました。

 この日は、平日にもかかわらず約200人ものお客様が大久保グラウンドを訪れ、試合の様子を見学。試合後には日の丸が掲げられ、磐田サポーターからビジターであるユニバ代表チームに対しても温かい声がかけられました。



【監督、選手コメント】

■ 神川明彦監督

 今日はジュビロさんの胸を借りて、合宿初日に今のチームの課題をすべて洗い出そうと思っていました。前半は、相手に対して一歩も引くことなく、いい試合ができたと思います。後半は2失点をして、相手に余裕を与えてしまったという印象です。ただ、その中でも攻撃の形を作ることができたのは収穫。今日の試合は初戦のイラン戦を想定して戦っているので、もう一度映像を見て、問題点を洗い出したいと思います。


■和泉竜司(明治大・4年・MF)

今日は惜しいシーンが、自分のところでもほかの選手のところでもあって、最後の部分での質の大切さを改めて感じました。クロスについては、かなり高い精度のものをあげられていたのですが、やはり中の部分の質をあげていかないといけないと思いました。今日のように相手に先制点をとられてしまうと、トーナメント戦では厳しい。前半のうちに、自分たちが先制点を取れていれば後半の展開もまた違ったものになっていたと思います。最後の部分で決めきるということは、このチームの課題でもあるので、改めて真摯にとらえていかなければならないと思いました。
 前回のキャンプから1ヶ月ぶりのキャンプですが、間にリーグ戦などがあって、まだ全員がベストコンディションではないと感じました。このキャンプで全員がコンディションをあげて、大会初戦にしっかりもっていけるようにしたいと思います。


■澤上竜二(大阪体育大・4年・FW)


チャンスは作れましたが、そこで決めきれないとユニバーシアード大会でも活躍できないと感じました。(2トップの相手である)岡も自分も競れるタイプなので、もっと早めにボールを前に入れてもらいたいという部分はありましたが、そういったところも含め、ボールをつないでいるシーンでも岡やほかの選手ともっとコミュニケーションをとって、どちらかが下がったり、柔軟にできたらよかったと思いました。1対1の場面では対応できたという手応えはありましたが、結局点を取れていないので、こういうところでゴールできないと、その次のステージでは活躍できないと思います。点をとりたかったです。


■ 長谷川竜也(順天堂大・4年・MF)

チャンスは作れていたけれど決めきれなかったということで、もう少しみんなで合わせる必要があると思いました。ただ今日は、イメージが合わなくてバイタルエリアの中でパスミスをするというシーンはなかった。全員のイメージは合っていたし、ボールもつなげられていたので、あとはシュートの精度やシュートの前に止められてしまったことに対する正確さ、連動性などを突き詰めるだけだと思います。もっと前向きなプレーが多くないといけないと思いますし、もっとワンタッチのプレーやリズムを変えるようなプレーが多くないといけないと感じました。今日は、トラップしてパス、トラップしてパスといったシーンが多かったのですが、ダイレクトでプレーできているときはいいチャンスを作れていたので、相手がプレッシャーをかけてきてもダイレクトではがせるような技術や正確さというのが課題。すべてパスとトラップではなく、ダイレクトで縦パスをあてる勇気。みんな、それをできる技術はあると思うし、あとはそれをやるかやらないかだけ。そういったチャレンジをできるかどうかが、自分が感じたチームの課題と思います。


■試合結果詳細

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